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技術者は、熟練すれば熟練するほど「技術用語」を使わずに技術を説明できるようになっていきます。 技術の本質をきっちりと捕らえれば、日常的な用語だけでかなりの技術を説明できるものです。 優れた技術者の書いた文書は、実に分かりやすいものです。 私はまだまだそこまでのレベルに達していません。 精進しなければなりませんねー。この開発日記も訓練の一環です。 いつかは「君も技術者ならば、技術用語を使わずに説明してみたまえ」なんてえらそうに言えるようになりたいですね。
使用ライブラリ | MSXML |
MSXMLというMicrosoft製のライブラリがあるのですが、これがいまどんなソフトにバンドルされているのか、という話です。
MSXMLとは、XMLファイルの構文解析を行ってくれるライブラリです。これをXML Parserと呼びます。 構文解析というのは、例えばXMLファイルから<p>と</p>で囲まれた部分を取り出す、というような作業で、XMLのような様々な規則を持った言語の 構文解析を厳密に行なうのはとてーーも大変なので、XMLファイルを扱うアプリケーションではこのような既存のXML Parserを使います。
XML Parserは、一般的にはDOMと呼ばれるアプリケーションインターフェースを備えていまして、アプリケーションはこのDOMを呼び出してXMLファイルの情報を 取得することができます。Microsoftは、MicrosoftらしくDOMを多少独自拡張していまして、この独自拡張部分が結構使いやすくて便利なライブラリです。 私はWindows環境で動作するXML ParserではMSXMLがもっとも便利だと思っています。
MSXMLがどんなに便利か、という話は置いておきまして、本題であるMSXMLがどんなソフトにバンドルされているか、という話に進みます。 実は、Microsoftは、MSXMLの再配布を無料で許していますので、さまざまーーーなアプリケーションにバンドルされています。 なのでMSXMLがバンドルされているアプリケーションを全部列挙するのは不可能です。Microsoftでさえ把握していないでしょう。 よって、ここはInternet Explorerに絞り、どのバージョンのInternet ExplorerにどのバージョンのMSXMLがバンドルされているのかを列挙していきます。
情報源は以下の3つのサイトです。
以上のサイトの情報をまとめると、次のような結果が得られます。 MSXMLのバージョン2.x、3.xはそれぞれ共存できるので、分けてバージョンを書いています。
Internet Explorer | MSXML 2.x | MSXML 3.x |
Internet Explorer 5.0 | 2.0 | none |
Internet Explorer 5.01 | 2.5 | none |
Internet Explorer 5.5 | 2.5 SP1 | none |
Internet Explorer 6.0 | 2.5 SP1 | 3.0 |
Internet Explorer 6.0 SP1 | 2.5 SP1 | 3.0 SP3 |
Windows XP SP1(参考) | 2.6 | 3.0 SP3 |
ここから分かることは次の通りです。一応最初に言っておきますが、実際に確認していない情報も多いのであまり信用しないで下さい。
一応補足しておきますと、以上の情報はInternet Explorerにバンドルされているバージョンについての話で、 MSXMLは単体でMicrosoftのサイトからダウンロードできますので、最新版をダウンロードしてインストールすることにより セキュリティバグは修正できますし、最新のMSXMLを使うことが可能です。
MSXML 4.0というものもありますが、これは最新版のInternet Explorerにもバンドルされていませんので、 どうしても使いたい場合はMicrosoftのサイトからダウンロードしましょう。
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