Subversionの使い心地その2
「Subversionの使い心地」の続きです。
Subversionを使い始めて1ヶ月経ち、今まで使用していたVisualSourceSafeとの違いがまたいくつか見つかりました。
Subversionはドキュメントが充実している。特に公式ドキュメントの日本語訳である「Subversion によるバージョン管理」が素晴しいです。Apache経由でSubversionリポジトリにアクセスするための設定方法など、ちょっと複雑なことも詳しく書いてあったため、簡単に設定することができまいた。VisualSourceSafeはドキュメントが少ないのでそれと比べるととてもありがたいです。
細かいアクセス制御ができる。これはSubversionというよりも、ApacheやWebDAVに関することだと思います。
例として、私が管理している3つのリポジトリのアクセス制御について説明します。
- http://www.sutosoft.com/svn/sandbox
- 練習用リポジトリです。このリポジトリには、アクセス制限はありません。誰でも読み出せますし、誰でもコミットできます。
- http://www.sutosoft.com/svn/hel
- 開発中のhelライブラリのリポジトリです。このリポジトリは、誰でも読み出せますが、コミットするためには限られた人だけです(具体的には、私がパスワードを渡した人です。現状誰もいませんが(笑))。さらに、tagディレクトリ(正式リリースのソースコードが格納されるディレクトリ)にコミットできるのは、私だけです。これにより、開発を限られた人だけで進め、正式リリースができるのは私だけ、という開発が実現できます。
- http://www.sutosoft.com/svn/SdlSandbox
- 中身は省略しますがこれもまた別のリポジトリです。このリポジトリは、誰でも読み出すことができ、誰でもコミットできます。但し、tagディレクトリにコミットできるのは私だけです。これにより、開発を性善説に基づき適当に進め、正式リリース時は自分でしっかりチェックしてリリースする、という開発が実現できます。
このアクセス制御を細かいと言えるかどうかは良く分かりませんが、VisualSourceSafeよりは細かく制御できます。これにより開発が若干安全に進められるかもしれません。
Visual Studio.NET 2003のアドインであるAnkhSVNが成熟していない。利用していて時々「あれ、使い難いな」と感じるときがあります。具体的には以下の通り。
- ソリューションファイルをリポジトリに含めず、プロジェクトファイルのみリポジトリに含めることができません。
- クラスの追加でcppとhファイルを追加したあとすぐCommitすると、リポジトリにファイルが追加されないときがあります。
- ファイルをリポジトリから取り除くこともできません。
Windows版Subversionクライアントソフトの
TortoiseSVNを併用すれば良いのですが、やはり統合開発環境を使う以上、統合開発環境だけで全ての作業できた方が良いですよね。この点はVisualSourceSafeの方が優れていたと思います。
また、日本語化されていないので、メニューの一部が英語になってしまいます。英語版に慣れている方は違和感ないと思いますが、会社で導入する方は気をつけて下さい。
細かいことをあれこれ挙げましたが、前回の最後の結論である、Subversion > VisualSourceSafeという評価は揺るぎません。いやーいいですねSubversion。
また、何か感じることがあったら書いてみたいと思います。
投稿者 MASATO : 2005年08月16日 03:59
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わたしも使い始めてみましたSubVersion
この記事をMASATOさんが書いてから3ヶ月…
どうしていまさらSubversion使おうと想ったのでしょうか?
自分でもさっぱりわかりません。
http://www.sutosoft.com/svn/hel
のリンクが間違って砂場行きになってます。
とりあえずHeimdallrの次のプラグインをSubversion管理にしてみました。
http://sakage.cc/svn/hito_thebbs/
バージョン管理するほどのものでもありませんが、複数のPCで最新のソースをメール送信やFTPとかでなくやり取りできて便利だから使う程度のものです。