Heimdallrのインストーラーは、Inno Setupを使って作っています。
Inno Setupは、Windows用のインストーラー作成ソフトで、商用利用も可能なフリーソフトです。
Inno Setupを開発したのは海外の方ですが、日本の方々の協力もあり、
日本語のインストーラーを作成することができます。
インストールするファイルを一つのexeファイルにまとめることもできますし、
アンインストーラーを生成することもできます。
結構強力なインストーラー作成ソフトなのではないかと思います。
しかし、海外の方が開発しただけあって、Inno Setupの日本語の解説はあまり多くないです。
そこで、ここで私がInno Setupをどのように使っているのか、詳細を書いて、
Inno Setupの使用例を一つ増やしたいと思います。
まずはInno Setupのインストールから。
おっとっと最新版をダウンロードしてインストールするのはちょっと待ってください。
Inno Setupの最新版は、日本語の言語ファイルのバージョンが追いついていない可能性があります。
まずは、日本語用の言語ファイルを入手する必要があります。
Inno Setup TranslationsからJapaneseの言語ファイルをダウンロードして下さい。
現時点で4.1.4というバージョンの言語ファイルがあります。とりあえずこれをダウンロードしておきましょう。
ここで、バージョン4.1.4の言語ファイルをサポートしているのはInno Setupのどのバージョンか、ということに注意する必要があります。
上記Inno Setup Translationsの先頭あたりを見てみると書いてありますね。4.1.7までのバージョンでしかサポートしていません。
よって、Version 4.xダウンロードページに移動して4.1.7をダウンロードしましょう。
さて、ここではJapanese言語ファイル4.1.4とInno Setup4.1.7をダウンロードしました。
今後新しいバージョンが公開されれば上記のバージョン番号は読み替えて下さい。
必要なファイルはダウンロードできたので、次はインストールです。
まず、Inno Setup 4.1.7をインストールしましょう。これはInno Setupインストーラーの指示に従えば簡単です。
次に、言語ファイルをインストールします。
言語ファイルをJapanese.islというファイル名に変更し、Inno Setupをインストールしたフォルダにコピーします。
さらに、Japanese.islを編集します。
Japanese.islの先頭のほうにある以下のセクションを、
[LangOptions] LanguageName=Japanese LanguageID=$0411 ; If the language you are translating to requires special font faces or ; sizes, uncomment any of the following entries and change them accordingly. ;DialogFontName=MS Pゴシック ;DialogFontSize=9 ;TitleFontName=MS Pゴシック ;TitleFontSize=29 ;WelcomeFontName=MS Pゴシック ;WelcomeFontSize=12 ;CopyrightFontName=MS Pゴシック ;CopyrightFontSize=8
以下のように変更します。
[LangOptions] LanguageName=Japanese LanguageID=$0411 ; If the language you are translating to requires special font faces or ; sizes, uncomment any of the following entries and change them accordingly. DialogFontName=MS Pゴシック DialogFontSize=9 TitleFontName=MS Pゴシック TitleFontSize=29 WelcomeFontName=MS Pゴシック WelcomeFontSize=12 CopyrightFontName=MS Pゴシック CopyrightFontSize=8
フォント関係の設定のコメントアウトを解除しただけです。
これを行わないと、Inno Setupで作成したインストーラーがWin98において文字化けします。
これでInno Setupのインストールは完了しました。
インストール作業だけで結構長文になってしまったので、使い方についてはまた次回、ということで。