2004/02/03
最近、Heimdallrというアプリケーションをリリースしました。
最初はVectorに登録したのですが、窓の杜に紹介して頂いた事がきっかけとなり、
結構あちこちで紹介されているようです。いやーこういうのもいいもんですねー。
Heimdallrの開発目的
Heimdallrを開発した目的は、一言で言えば自己満足のためです。
ではどうなれば自己満足するか、と言いますと、多くの人に使ってもらえれば自己満足します。
では多くの人に使ってもらえるためにはどうすれば良いか、と言いますと、
他のアプリケーションと差別化でき、かつ多くの人に存在を知ってもらえれば、
多くの人に使ってもらえるでしょう。
多くの人に存在を知ってもらう、というのは、窓の杜に紹介されたためなんとなく達成できそうです。
では、問題は他のアプリケーションと差別化できるかどうかですね。
さて、ここまでは当たり前の議論です。私は、Heimdallrの差別化要因は、以下の4つだと考えています。
- お手軽に記事が見れること。概要確認からブラウザを起動して記事を見るまで、マウスを動かして1クリックするだけです。
これは非常に重要です。常時起動しておくことによりアプリケーション起動の手間もありません。
- フリーソフトであること。RSS Readerって結構シェアウェアが多いので、無料であるだけで多少差別化できます。
- 軽快に動作すること。起動の早さ、素早いマウス操作に的確に答える操作性は重要です。軽快さへの悪影響が防げない機能は、軽快さが確保できるまで最適化できない限り追加しません。
- 設定ファイルの互換性を保つこと。これはちょっと地味な差別化であり、上2つの差別化要因に比べ、効果があるかどうかは良くわかりませんが、
私自身、他のアプリケーションで、バージョンアップにより設定ファイルの互換性が無くなって困ったことがありましたので、
Heimdallrはそういうことにはならないようにするつもりです。
この4つを、Heimdallrの憲法とし、今後大切に守って行きたいと思います。
(2004/02/14)
動作の軽快さに関する憲法を追加しました。
Heimdallrの課題
私が考えるHeimdallrの課題は、以下の2つです。
- 記事を絞り込む方法。他のサイトでも指摘されているのですが、Heimdallrはユーザが決めたウィンドウサイズに従い、
記事を絞り込んで表示します。Heimdallrは、現状は記事の更新日時をベースに絞り込んでいますが、
毎日大量の記事が作成されるニュースサイトなどを見るときは、見たい記事を見逃すときもあり、ちょっと使い難いですね。
- 複数のHeimdallrで連携する方法。PCを複数台利用し、それぞれのPCでニュースなどを見ている人にとっては、
片方のPCで見た記事は、もう片方では見る必要がありません。Heimdallrは互いに通信して同期をとるような機能はありませんので、
こういった人にはちょっと使い難いですね。
一つ目の課題である記事を絞り込む方法ですが、(言い訳しておきますと)Heimdallrは個人日記サイトの巡回を楽にするために
生まれたアプリケーションなので、大量のニュースをチェックする用途にはちょっと向いていません。
しかし、Heimdallrをニュースチェック用のアプリケーションとして紹介しているサイトもあるので
(というか私自身がVectorなどでそうHeimdallrを紹介してますね。わははははは。)、
他のRSS Readerには及ばなくても、ニュースサイトのチェックもそれなりにはできるようにしたいです。
なお、記事を絞り込むのではなく、スクロールバーを設け、全てのニュースを確認できるようにしておくという方法も考えましたが、
スクロールバーの操作が必要になると、Heimdallrの憲法である「お手軽に記事が見れること」に違反する恐れがあるのでやめました。
さて、絞り込みですが、これは本気で考えると大学の論文になりそうなテーマです。
ちょっと私には荷が重いですね。できれば既存の成果物を使いたいです。
アルゴリズムの詳細まで公開しているところはないもんですかね(しかも無料で使えるようなアルゴリズムを)。
いっそGoogleのPageRankを使うとか(笑)。いやまあとにかく絞り込みは大変です。
とりあえずはユーザが設定したキーワードが記事のタイトルや詳細に含まれていたら優先的に
表示できるようにはしたいと思いますが、それより先は難しいですね・・・。
二つ目の課題である複数のHeimdallrで連携する方法ですが、これはまあ後回し、ということで。
Heimdallrに今後追加する機能
Heimdallrに今後追加する機能は、以下の通りです。もちろん予定です。
- ユーザが設定したキーワードが含まれている記事を優先的に表示する。上記課題を解決するための一歩目です。
- 手動で更新できるようにする。会議が始まるまでの5分で最新ニュースをチェックしたい!というようなときには、
Heimdallrを再起動するしかありません。不便ですね。なんとかしましょう。
- RSS 0.92/2.0に対応する。0.92はともかく2.0には対応しているんじゃないかって?ごめんなさいどうやら対応は完全ではないようです。
RSS 0.92/2.0は、description(概要)の中にエンコードされたHTMLを含めることができます(最近まで知りませんでした)。
つまり、HTMLのタグなどをdescriptionの中に含めることができるということですね。
でもHeimdallrはこのタグを認識できずに、そのまま表示しちゃっています。
RSS 0.91や1.0ではdescriptionはプレーンテキストでしたので、他のバージョンもそうだと思っていました。
というより、RSSは、エンコードされたHTMLでdescriptionを記述するときは、同時にプレーンテキストでも記述しなければならないような仕様にしてほしかったですね。
エンコードされたHTMLって真面目に表示するの大変なんですよ・・・。勘弁して欲しいなぁ。
でも既に仕様が定まっているからには対応しなければなりません。しかし、対応するためにはHTMLパーサとHTMLレンダラが必要なんです。
つまりブラウザを作らなければならないということです。
さすがにそれはちょっと荷が重い。IEコンポーネントを使うか、それともブラウザの超サブセットを自作するか、それともタグを削除してしまって
なかったことにするか・・・。
どうするかは決めてませんが、とにかくなんとかします。
- フォントを変更できるようにする。なんでいままでできなかったんでしょうね。フォントが変更できれば
へた字フォントとかを使って味が出せるかもしれません。でも可変幅フォントまで使えるようになってしまうのはちょっと面倒だなーとか思わなくも無いですが、
なんとかすることにします。
いくつかの機能が実装できたら、そこまでを1.01として公開する予定です。さていつになるやら。